
最近は、フルーツ青汁を中心に、おいしい青汁が流行っています。
でも、知っていましたか?
「おいしい青汁=野菜の量が少ない」という欠点があることを。
そのため、個人的には「おいしい青汁」をオススメしていません。
しかし今回は、ネットで「おいしい」と評判だった商品「ドクターベジフル青汁」をレビューします。
まず結論からですが、実際に1箱飲んでみて「定期購入の継続をやめました」。
やめた理由は3つあります。
定期購入をやめた3つの理由
1. 野菜量に対してのコスパが悪い
1包(3g入り)に配合されている野菜の量は2~2.5g(予測値)。
この量は、価格を考慮すると「コスパが悪い」んです。
定期購入をすると2回目以降の価格は、「1箱:約3,500円」、1包で計算すると約117円。
青汁としてコスパがいい数字は、3gあたりで「約50円」。
(・本格派青汁ベスト13「コスパがいい青汁」参照)
1包(3g入り)の価格 | |
---|---|
ドクターベジフル青汁 | 約117円 |
コスパがいい青汁 | 約50円 |
コスパがいい青汁とは、商品の方向性が違うため、単純にコスパを比較するものではないです。
しかし「青汁」と考えると、ドクターベジフルは高いと感じてしまいました。
2. 甘みが要らない
欠点の項目で詳しく解説しますが、「きなこ」と「黒糖」で自然な甘みを加えている青汁です。
それが予想以上に、甘く感じてしまいました。
青汁を「食事の時に飲む」自分のスタイルとは、合わなかったす。
3. 返金保証制度が要らない
返金保証制度は、ほとんどの人が喜ぶ制度で、安心して初回購入できる制度。
でもそこには落とし穴があり、「初回はお得」だが「定期購入をする人は少し損をする」。
具体的な数字は控えますが、どんな良い商品でも一定の割合で「返金保証」を利用する人がいます。※商品の質によって数字は大きく異なる
その数字を元にして、商品価格を設定しています。
つまり返金保証がある分だけ、少しだけですが商品価格が高くなりやすい。
それを、定期購入ユーザーが、負担している可能性があります…
※絶対ではありません、メーカーにより異なる。
僕は定期的に青汁を飲んでいるため、1円でも安く飲みたいのが本音です。
そのため、コスパが悪いことが1番の理由で、定期的購入をやめました。
ここまでは、消費者目線での意見になります。
ここからは、開発者目線でのレビューです。
購入した理由は「味」
購入した理由は、「おいしい青汁って本当に美味しいのかな?」と疑問に思ったからです。
おいしい青汁にも種類がありますが、多くの青汁は「味が薄い」傾向にあり、苦味やエグミが少ないことを「おいしい」と表現しているだけ…
サプリの商品開発員として働いていた時に、味付けには少し自信があったため、味に興味を惹かれました。
商品を実際に飲んでみた感想
味に関しては個人差が非常に大きいので、僕の意見は話半分程度で受け止めてください。
僕は、苦味の耐性が強いため「青汁100%」でも「まずくて飲めない」と思わない味覚を持っているからです。
反対に、甘味料が配合されている青汁は「後味で残る甘みが苦手」で、飲みづらいと感じる味覚をしています。
商品スペック
商品名 | ドクターベジフル青汁 |
---|---|
会社名 | グランデ |
主原料 | 大麦若葉(八女産) |
副原料 | きなこ、黒糖、かぼちゃパウダー、おから末、さつまいもパウダー、紫いもパウダー、野菜ミックスパウダー(ほうれん草、ケール、桑の葉、トマト、キャベツ、小松菜ニンジン、サニーレタス、グリーンリーフ、チンゲン菜、春菊、レタス、パセリ、ゴボウ、ピーマン、アスパラガス、大葉) |
産地 | すべての野菜が九州産 |
内容量(1包) | 3g |
食物繊維量(1包) | 1~1.5g前後 |
野菜量(1包) | 2~2.5g前後 |
入り数(1箱) | 30包 |
初回価格(定期コース) | 約2,948円 |
価格(2回目) | 約3,465円 |
賞味期限 | 約2年 |
備考 | 定期コースはいつでも解約可能のため、デメリットなし |
味と匂い
最初に、粉のまま少量舐めて、味を確認しました。
思っていたよりも「甘みが強い」。
でも、後味で残る甘みは「きなこ」と「黒糖」味のため、嫌な甘みではありません。
もう少し甘みが控えめな方が個人的には好きです。
でも、この甘さは甘さで、和スイーツが好きな人と相性の良い味だと思います。
流行りのフルーツ青汁系の果物味とは異なり、果物系は一切配合されていません。
次に、水100mlに溶かして飲んでみました。
最初に大麦若葉の味が少しするかな?という印象。
次に「きなこと黒糖の甘み」が来ます。
最後にキレのある感じで甘みが残らず、すっきりとした口あたり。
これが、大麦若葉100%だと、終始青っぽさを感じ、最後も口の中に苦味が残る。
そのため「青汁は飲みづらい」と言われやすいです。
個人的には、きなこと黒糖の甘みよりも、後味のキレの良さが好き。
この程度の甘さであれば、食事中に飲んでも違和感が少なめ。
しかし、無糖青汁好きとしては、食事と相性が悪いと感じました。
欠点は4つ
実際に飲んでみて気になったことは4つ。
1. ひとつずつの野菜の量が少ない
21種類の野菜を配合していますが、1包は3g入りです。
単純に平均値で計算をすると、ひとつずつの野菜は約0.15g程度しか入っていない計算になります。
大麦若葉がメインになっているので、実際には、大麦若葉以外の配合量はかなり少ないはず。
条件を仮定し、配合量を推測してみました。
原材料表示の、たんぱく質量:0.633g(1包3gあたり)を利用して、計算。
※仮の計算ですので、実際の配合量とは異なります。
原材料 | 配合量 | たんぱく質 |
---|---|---|
大麦若葉 | 1.5g | 0.45g |
きなこ | 0.3g | 0.144g |
おから | 0.2g | 0.046g |
その他 | 1g | 0.02g |
全体 | 3g | 0.66g |
※それぞれの原材料のたんぱく質量は一般的な数字を使用
かなり大雑把な計算ですが、大麦若葉は1包に1~2g配合されていると予測できます。
間をとって1.5g程度が計算上は良い数字。
仮にこの数字が正しいとすると、紫いもパウダーまでは0.1~0.2g程度の配合量となります。
そうなると、残念ながら野菜ミックスパウダーの配合量は、非常に少ないです。
それでも僕の場合は、小松菜・チンゲン菜は年に数回食べるかな?というぐらい、食べる頻度が少ない野菜。
そのため、たとえ少量であっても配合されているだけで、個人的には嬉しい野菜です。
ひとつずつの原材料の量が少なくなることは、複数種の野菜を配合しているどの青汁でも同じ欠点を抱えています。
ドクターベジフルは、大麦若葉の量を多めにし、他の野菜の配合量は少な目。
メインは青汁(大麦若葉)でサブに野菜という商品だと推測しました。
大麦若葉が1.5g程度だと思う、もうひとつの根拠
計算での推測は仮の条件が多いため、大きくハズレている可能性もあります。
そのため、もっとアナログな方法で配合量を確認してみました。
その方法は、青汁100%で同じ3g入りの商品との「色の比較」です。
これも正直、商品や時期・産地によって大きく色が変わりますが、だいたいの推測には役立ちます。
検証に使用した青汁は「金の青汁(日本薬健)」
粉同士の色の比較
まずは、粉同士での比較です。
画像では少し差がわかりにくいのですが、左のドクターベジフルの方が濃い緑色。右の金の青汁の方が淡い緑色。
これを水100mlに溶かすと色が逆転します。
右の金の青汁の方が深緑色になっていることがわかると思います。
反対に、ドクターベジフルの方が淡い緑色。
これだけの色の差が出た理由は、「大麦若葉の配合量の差」が大きいからです。
これも極端な仮定ですが、金の青汁3gを半分にした1.5gにすると、ドクターベジフルとほぼ同じ緑色になると思います。
2. 「きなこ」と「黒糖」の量が多い
ひとつずつの野菜の量が少ないと書きましたが、原材料は配合量の多い順に並んでいます。
順番に見ると、大麦若葉・きなこ・黒糖、となっているため、「きなこ」と「黒糖」が多いことがわかります。
これは、「飲みやすさを重視した結果」、この順番になったと予測されます。
個人的には、きなこの風味が十分にあるため、「黒糖の量をもう少し減らしてみてもいいのでは?」と感じました。
黒糖を減らすことで、ほんの少しですが他の野菜量を増やすことができます。
※原価の問題はありますが…
僕が開発者なら、「大麦若葉、野菜ミックスパウダー、きなこ、黒糖」など、野菜がなるべく前に来るように工夫をしたい、と思いました。
3. 少し甘さが強い
先に指摘した点と関連しますが、少し「甘みが強いかな?」と感じました。
冷えた水や牛乳で飲む分には、ちょうど良い甘さです。
しかし、ぬるい水で飲んだ時に水の温度との相性が悪く、「甘みを強く感じすっきりさが足りない」と感じました。
でもこれは、冷えた飲料で飲めば問題ありません。
暑い夏でも常温の水を飲むようにしている人ですと、相性がどうかな?と気になりました。
4. 実は全額返金保証にデメリットがある
ドクターベジフルは気軽に購入できるように、自動お届けコース(定期購入)に「全額返金保証」がついています。
一見するとこれには何もデメリットがないと思いますが、実際にはデメリットがあります。
それは、「継続購入する人は毎月の購入金額が少しだけ高くなる」点です。
簡単に説明すると初回購入の人には、デメリットなし。
そのデメリットなしの負担は、継続購入する人の負担になりやすいのです。
返金保証をなくすと、商品の値段が少しだけ安くなる可能性が高い。
そんなデメリットはありますが、初回購入して全く自分に合わなくてゴミ箱行きになってしまうよりは、遥かにメリットがあるのが「返金保証」です。
商品のこだわりの中で、特に長所だと思ったポイントは3つ
購入して気になったポイントを4つあげましたが、反対に長所だと思ったポイントは3つ。
1. 生産者の顔がわかる九州産野菜100%を使用
商品を購入するときに、あなたは何を重視しますか?価格の安さ?商品スペック?それとも広告の素敵さ?
選び方はひとそれぞれですが、僕はサプリの商品開発員として働いていた経験があるため、ストーリー性を重視することが多いです。
こだわり野菜が販売されている店頭で、「○○さんが作ったレタス」というポップと共に、顔写真が添えられている売り場を見たことがありませんか?
個人的に生産者の顔がわかる野菜が大好きです。
青汁でも契約農家栽培の商品は意外とありますが、生産者の顔が見える素材を100%使用した青汁はかなり少ないです。
ドクターベジフルはこのように「生産者の顔がわかる野菜」を使用し、青汁を作っています。
それをプロデュースしているのが、健康野菜のプロ「高上 実(たかじょう みのる」さんです。
ストーリー性を重視するといいましたが、生産者と「開発者の顔」も見えている商品は特に好きです。
自分自身が開発側でしたので、「開発者の顔と名前を出せる=商品に自信がある」証拠だと思っています。
2.低温乾燥だから酵素が生きている
「青汁を飲んでも意味がない」と見たり聞いたことはありませんか?
確かに製造工程の「殺菌と乾燥」で熱が加えられ、熱に弱いビタミンCなどは多少のロスがあります。
でも普段野菜を料理すると、「鍋でグツグツ煮たり」、フライパンで熱を加えますよね?
だから野菜は、生サラダで食べない限り、多少の栄養素のロスは避けられません。
青汁は乾燥させた粉末になっているため、栄養素のロスよりも、「賞味期限の長さ(1~2年)」と「取扱いやすさ」がメリットになります。
このドクターベジフルは、野菜の乾燥粉末を製造する時に、低温乾燥させて栄養素のロスを避ける加工をしています。
酵素に関しては、天然の酵素がそのまま摂れたとしても、賛否両論あります。
しかし、天然の酵素が摂れることには「デメリットなし」だと考えています。
ただし、先に解説したとおりで「ひとつずつの野菜の配合量が少ない」ことを加味すると、あまり大きな期待はできません。
商品の「魅力をよりアピールする工夫」をプラスしている程度だと思います。
3.無添加で誰もが飲みやすい味
青汁を飲みやすくするには、甘味料など余計な原材料を使いがちです。
しかし、ドクターベジフルの飲みやすさは、野菜の素材のバランスと、「きなこ」「黒糖」を加えることにより自然な甘みをつけている点。
かぼちゃ、紫いもなど、味が好まれやすい野菜も配合量が多めになっているので、野菜好きでも野菜嫌いでも楽しめる、ちょうどいい甘さを実現しています。
まとめ~新しい流行りを生むかもしれない青汁~
最近は若い女性を中心にフルーツ青汁が人気です。
でも実際は、フルーツの配合量が多く、「肝心の青汁の配合量は少ない」、青汁風味のフルーツ飲料ばかり…
そのため、青汁を飲んでいるつもりでも、ほとんど青汁は摂れていないことが実情。
反対にドクターベジフルは、大麦若葉を中心に配合しており、残りは野菜100%(きなこ・黒糖も含む)のため、青汁と名乗っても問題がない商品です。
青汁と名乗れるだけの配合量をキープしつつ、野菜だけで甘みを出すのは難しいこと。
野菜のプロが作ったとアピールされていることに、納得させられました。
今後より健康志向が高まっていくと共に、「青汁+野菜」の組み合わせの商品が増えていく可能性が十分にあります。
その先駆者となってもおかしくない商品が、「ドクターベジフル青汁」です。