
僕はサプリ商品開発の元プロですので、「この青汁飲んでみたいな」と思うことは、ほとんどありません。
しかし今回解説する「リッチグリーン」は、飲んでみたいなと心が動いた青汁のひとつ。
厳密には飲みたいというよりも、「リッチグリーンのような青汁を開発したかった(2つの特徴がある商品力の高さ)」という気持ちが強いです。
そんなリッチグリーンをプロ目線で解説します。
商品情報
商品名 | リッチグリーン |
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会社名 | ケンプリア |
原材料 | 大麦若葉、デキストリン |
1包の内容量 | 3g |
入数 | 30包 |
価格 | 4,104円 |
栄養素
熱量 | 9.5~12.2kcal |
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たんぱく質 | 0.2~0.5g |
脂質 | 0~0.1g |
炭水化物 | 2.1~2.6g |
ナトリウム | 4~27mg |
カリウム | 61~129mg |
ビタミンK | 15~48mg |
総クロロフィル | 6~15mg |
SOD | 4,500~10,200unit |
生換算
持論で青汁は、野菜の量が多い商品がいいと考えています。
リッチグリーンはエキス末のため、大麦若葉の生葉をどれぐらい使用しているかが正確にはわかりませんが、1包あたり約20~30g前後使用していると予測されます。
これは、乾燥粉末の大麦若葉3gと、ほぼ同量の大麦若葉の生葉を使用していることになります。
商品スペックが異なりますが、同じ製造メーカーが開発した青汁の生葉換算が約50~60gですので、リッチグリーンもそれに近い数字のはずです。
野菜には、様々な種類があり、その種類によって栄養成分が異なるので一概に言えませんが、「元祖 大麦若葉エキスの青汁(抹茶入り)」 6g(スティック2包)あたり、おおよそ50g~60gに相当すると思われます。
引用元: 大麦若葉の青汁 よくあるご質問Q&A
商品スペックの特徴は3つ
- 「赤神力」という特別な大麦若葉
- 「吸収性」が期待できるエキス末
- 「活性保存製法」で酵素が生きている
1. 「赤神力」という特別な大麦若葉を使用
あなたがすでに青汁を飲んでいるのであれば、一度手元にある青汁のパッケージを見て欲しいです。
大麦若葉や、ケール、明日葉の文字は書かれていますが、「品種の名前」は書いてありませんよね?
「書いていない=ごくごく普通の品種」になります。
しかしリッチグリーンは「赤神力(アカシンリキ)」という、農薬不使用で育てられた希少品種の大麦若葉を使用しています。
- 究極の青汁づくりのために選ばれた六条大麦の一種
- 純系淘汰(優れた品種だけを選んで継承すること)を経て育成
- 契約農家でしか栽培されていない稀少価値の高い品種
引用元: 究極の青汁素材 赤神力
2. 「吸収性」が期待できるエキス末
青汁の原料は「乾燥粉末」と「エキス末」の2種類があります。
2種類ともメリット、デメリットがありますが、個人的には1包3g以下(内容量が少ない)までの青汁なら「エキス末」を推奨。
1包5~10g程度であれば「エキス末」がいいと考えています。
その理由は、エキス末の方が吸収性が高いと考えられており、リッチグリーンは「エキス末」を使用しています。
メリットとデメリット
項目 | メリット |
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乾燥粉末 |
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エキス末 |
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項目 | デメリット |
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乾燥粉末 |
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エキス末 |
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3. 「活性保存製法」のスプレードライ
エキス末は野菜を絞って汁にしているので、粉末に加工する必要があります。
粉末化はスプレードライという加工方法です。
この時に「風の温度・風圧・時間・風量」がとても大切。
リッチグリーンは「低温」で加工し、酵素が生きている「活性保存製法」という、特殊な加工方法で粉末化しています。
当社独自の製法「活性保存製法」。熱を加えずに直ちに粉末にすることにより、生きている素材の成分をより「生」に近い状態のままで製品化します。私たち人間には繊維質を分解する酵素がありません。繊維質を取り除き、青汁として搾り出すことにより、とても吸収されやすくなります。
引用元: 当社のこだわり(日本薬品開発株式会社)
実際に飲んでみて良かったこと
原材料の表示を見て、どんな青汁なのかをしっかりと想像できていましたので、予想通りの味でした。
良かった点
- 溶けやすい
- 飲みやすい
溶けやすい理由は「エキス末」を使用しているからです。
飲みやすさは、「大麦若葉」と「デキストリン」しか使用されていないため、スッキリ飲みやすい。
同じ大麦若葉でも、乾燥粉末を使用している青汁は「粉っぽさ」がありますが、リッチグリーンはエキス末のため「粉っぽさ」がありません。
欠点は「価格」
リッチグリーンは「赤神力」と「低温加工」2つの大きな特徴を持っています。
しかしその反面、他の青汁と比較をすると「価格が高い」点が最大の欠点。
人気の青汁と比較すると、「価格の高さ」がよくわかります。
項目 | 1包(3g) | 1箱の価格 |
---|---|---|
金の青汁 (日本薬健) |
28円 | 2,500円 |
1食分のケール青汁 (ファンケル) |
100円 | 3,000円 |
リッチグリーン (ケンプリア) |
137円 | 4,104円 |
金の青汁(国産)は「コスパがトップクラス」で、一番シンプルな青汁。
そのため、リッチグリーンの比較対象にはなりませんが、リッチグリーンの付加価値がわかるように比較しました。
商品の特徴は異なりますが、「コスパ」と「商品スペック」のバランスがいい「1食分のケール青汁(ファンケル)」が、ちょうど競合する青汁です。
1包で37円の違いがあり、30包で約1,100円の差になります。
まとめ:付加価値が高い「リッチグリーン」
リッチグリーンの最大の特徴は「希少品種の赤神力」と「特殊加工の活性保存製法」の2つ。
この2つの価値をどう捉えるかで、商品価格の感じ方も変わります。
青汁は「価格が安ければ安いほどいい」、という意見の人とは相性が悪いです。
青汁には、「ストーリー的な付加価値」もほしいと人とは、相性が良い。
「2つの特徴を理解してもらい、価格も付加価値の高さの証拠」と思ってもらえたら、嬉しいなというのが商品開発の元プロとしての本音です。